2007 Fiscal Year Annual Research Report
理性の可能性 レヴィナス、フーコー、デリダにおける理性への問い
Project/Area Number |
07J02246
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小手川 正二郎 Keio University, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 哲学 / 理性論 / レヴィナス / フッサール / 目的論 |
Research Abstract |
レヴィナスの理性論を考える上での土台や根本概急の整備、および今後の見通しを一年を通じて明らかにした。まずはフッサールとの関連でレヴィナスの理性主義を論文「レヴィナスにおける還元の問い」で明らかにした。 次にレヴィナスの理性論の裏側を照ろし出す彼の芸術論を発表「他者と偶像-レヴィナスにちける哲学と芸術-」で位置づけた.さらにレヴィナス先駆者でありかつ彼の批判対象であったフッサールの理性論、および目的論を発表「エポケーと目的論」で記述し、博論のバッググラランドをなす諸研究をまとめた。 このような成果を通じて倫理学という側面ばかりが注目され、研究されてきたレヴィナス哲学をもう一度厳寒な哲学として,それも哲学の伝統につちなりつつそれに徹底的な刷新をもたちした一つの理性論として読む可能性を開いたと考える.今後分析哲学をはじめとする隣接する諸科学との関連でレヴィナスの哲学の意義を論じる一つの足場が確保されたと思われる.また2月-3月にフランスにおいて今後の理性論研究にとって重要な仏文文献を収集することができた
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Research Products
(4 results)