2008 Fiscal Year Annual Research Report
DNAを鋳型にした金属細線の作製およびX線光学素子への応用
Project/Area Number |
07J02403
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
治田 修 The Institute of Physical and Chemical Research, 分子情報生命科学特別研究ユニット, 特別研究員(PD)
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Keywords | DNA / 金属細線 / LB法 / 無電解めっき / プラズモン吸収 / 偏光フィルタ / X線光学素子 |
Research Abstract |
本研究は、優れた分子認識能と約2nm幅で細長く柔軟な構造を有するDNAを基盤として、「DNAを鋳型にした金属細線の作製およびX線光学素子への応用」を目的としている。 DNAの金属化については既に様々な報告がなされているが、現状においてはDNAを伸長固定する手法や金属化の手法などがそれぞれ対をなす問題点として挙げられている。我々は、Langmuir-Blodgett法を利用したDNAの伸長固定化手法の確立およびその無電解めっきによるAg細線の作製に成功しており、さらなる機能性の創出を期待することができる。本年度研究課題においては主として、無電解めっき処理後の金属細線における光学特性、に関して検討を行った。さらに酸化物半導体であるZnOをAg細線上にめっきした基板の作製や、X線光学素子への応用に向けた積層細線構造の作製も検討した。 まず直鎖DNAを鋳型にした金属細線固定化基板において、基板上に作製した金属細線構造の異方性とプラズモン吸収異方性の相関が偏光吸収スペクトル測定から得られた。前年度で示唆された金属細線の方向と偏光方向との確かな相関が得られ、この金属細線固定化基板が偏光フィルタとして機能していることが分かった。 得られた偏光特性のあるAg細線構造上に、ZnO無電解めっきを施した場合、細線構造を維持したまま酸化物半導体からなる細線構造が作製でき、今後この細線構造由来の発光特性に期待することができる。 X線光学素子への応用提案として期待している積層構造化では、数層の積層が可能であることが分かったが、X線領域の光学特性との相関については検討中である。
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Research Products
(1 results)