2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機分子・金属ハイブリッドナノクラスターの精密合成と光励起ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
07J02410
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
今村 真幸 Kobe University, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 金属ナノ粒子 / 干渉型時間分解光電子分光 |
Research Abstract |
基板上に保持した有機分子-金属ハイブリッドナノクラスターの高い表面反応性は電子構造及び励起ダイナミクス深く関与することが示唆されている。これらの従って、有機分子-金属ハイブリッドナノクラスターの高い表面反応の理解のためには、量子効果が期待されるようなサブナノメートルの粒径を持つ金属ナノクラスターから、数ナノメトルの粒径の金属ナノ粒子まで幅広いサイズ領域における電子構造及び励起ダイナミクスについて系統的に明らかにることが必要であると考えられるが、それらの包括的な理解というのは未だなされていないというのが現状である。こで、本研究では有機分子-金属ハイブリッドナノクラスターの励起ダイナミクスを明らかにすることを目的として、電子分光測定および干渉型時間分解2光子光電子分光測定を用いて、電子の緩和過程をフェムト秒の時間領城において接的に観測することによって、有機分子-金属ハイブリッドナノクラスターの励起ダイナミクスを明らかにする。そこではじめに、現在までに研究を行ってきた電子構造が既知である粒径3nm程度のドデカンチオレート表面修飾銀ナノ粒子対し干渉型時間分解2光子光電子分光測定を行った。測定の結果得られた干渉型2光子光電子干渉2パルス相関に対し詳な解析を行うことにより、エネルギー緩和時間、線形及び非線形分極の位相緩和時間を導出した。得られたエネルギ緩和時間は以前に報告のあったバルク銀のエネルギー緩和時間と同程度であり、フェルミ流体理論によって再現されことから測定に用いた銀ナノ粒子の状態密度が量子効果によって変化しておらず、そのため、バルク銀と同様の励起イナミクスを示すことを見いだした。また、その測定の際に、位相制御を行う干渉系の改善の必要性が判明したためこれらの刷新を行っている。また、デンドリマー高分子内包金属ナノクラスターを、系統的に条件を変えて調製し、定に適したデンドリマー高分子内包金属ナノクラスターの調製法を確立した。系統的に調製したデンドリマー高分子包金属ナノクラスターに対し光電子分光測定を行うことによって、これらの占有状態における電子構造および化学状について明らかにした。
|
Research Products
(3 results)