2007 Fiscal Year Annual Research Report
DGKalphaの細胞周期に対する役割と核細胞質間shuttling機構の解明
Project/Area Number |
07J02435
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松原 岳大 Kobe University, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 細胞増殖 / 核細胞質間shuttling / 脂質 / diacylglycerol / diacylglycerol kinase / c-Abl / Src |
Research Abstract |
これまでに、DGKαの核外移行にc-Ablが関与していることが示唆された。そこで、c-AblによるDGKαのチロシンリン酸化を検討したところ、血清刺激依存的にDGKαがリン酸化されることがわかった。またin vitroにおける実験で、c-Ablが直接的にDGKαをリン酸化することもわかった。さらに、このc-AblはSrcによってリン酸化され活性化されることが分かった。これらのことから、DGKαの核外移行がSrc-c-Abl cascadeを通じて、制御されていることが分かった。 また、GFPを融合させたDGKαの各変異体をDGKα KO MEFにtransfectionし、細胞の増殖を比較したところ、核内でより強く発現する変異体では野生型と比較して細胞の増殖は遅くなり、一方で細胞質のみで発現する変異体では細胞が増殖せず減少した。また、野生型でもGFPのみのものと比較すると、その増殖は著しく遅く、DGKαが細胞の増殖に関与し、細胞質及び核内におけるその発現のバランスが大きく影響を与えることが考えられた。 DGKαの核細胞質問shuttlingを、GFPを融合させたものを強発現させることでしめしてきたが、内在性のDGKαの核細胞質問shuttlingを明らかにすることができていなかった。そこで、細胞分画法を用いたところ、核内の内在性のDGKαの存在量が無血清状態で増加し、逆に血清を添加することで核内での存在量は減少した。このことから内在性のDGKαが核細胞質問shuttlingを示すことがわかった。
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Research Products
(2 results)