2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J02570
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 俊介 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 宇宙物理学 |
Research Abstract |
本年度は、一昨年の研究の正当化を行った。 一昨年、6次元ブレーンワールドの構築に関する研究を行ったが、正しい結果を与えるものの方程式系に課す境界条件の数が足りず、上記の6次元ブレーンワールドの有効理論の解とするにはさらなる慎重な考察が必要であるということがC.de Rham氏らによって指摘された。そこで変数の数を増やしより一般的な設定のもとで同様の議論が可能であることを具体的に確認した。 以下本研究の意義をまとめておく。本研究は、従来の5次元ではなくより一般的な6次元で有効理論の一つを構築したことに意義かおる。また、ブレーンの自己重力の影響を評価することに焦点を当てていることが最大の特徴である。ところで、この有効理論構築に関連して、近年ランドスケープ問題が取り上げられている。これによると、超弦理論から得られる有効理論は一つではなく膨大な数の理論が存在する。このため有効理論を超弦理論から一意に決めるのは原理的に困難である。本研究ではこの問題の解明に向けての足がかりになると期待される。
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