2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J02624
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
庄司 雄哉 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ネットワークフォトニクス研究センター, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | シリコン細線導波路 / 偏光分離素子 |
Research Abstract |
本研究の課題は「非相反移相型光アイソレータの高機能化に関する研究」であり、そのメインテーマのひとつがシリコン光回路を用いた超小型光アイソレータの開発である。本年度は、高精度の光導波路作製技術の習得とそれを用いた高機能なシリコン光回路の開発を行った。具体的な成果は以下の二点である。 ・低損失なシリコン細線導波路の作製 シリコン細線導波路は、本光アイソレータの小型化にあたり重要な役割を果たす。しかし、導波路作製時にできる側壁荒れによる伝搬損失増加の影響が大きい。そこで、導波路の作製プロセスと側壁荒れが生じる原因について詳細な検証を行った。その結果、昨年度以前のシリコン細線導波路の伝搬損失は38dB/cmであったのに対し今年度では18dB/cmまで改善された。また、このシリコン細線導波路を用いて光アイソレータの基盤となる超小型(100μm以下)のマッハツェンダー干渉計を作製し評価した。この結果、波長スペクトルから得られる消光比は最大で28dBであり、昨年度動作実証に成功したシリコン光アイソレータの消光比21dBよりも大きく、その特性改善が期待できる。 ・シリコン導波路による偏光分離素子の開発 非相反移相型光アイソレータは通常のタイプであるとTMモードでの動作となる。今後、一体集積回路化に向けた偏光無依存動作を実現するために、偏光ダイバーシティの導入が必要とされている。今回、シリコン光導波路を用いて偏光分離素子の試作と評価を行った。リブ型シリコン導波路によって方向性結合器を作製し、クロストークが-10dB以下のTEモードとTMモードの分離動作が得られた。
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Research Products
(2 results)