2007 Fiscal Year Annual Research Report
管状要素分化を基盤とした陸上高等植物における形態形成制御機構の統合的解析
Project/Area Number |
07J02718
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小田 祥久 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 細胞分化 / 転写因子 / 形態形成 / 細胞壁 / 細胞骨格 / 管状要素 / 維管束 |
Research Abstract |
管状要素は、道管液の輸送および個体の機械的支持を担う、陸上高等植物の形態形成において重要な細胞のひとつである。本研究では、シロイヌナズナ培養細胞を用いた管状要素の新規分化誘導系の開発と、管状要素分化という現象の分子レベルでの解明、さらに管状要素分化を中心とした維管束植物の形態形成の統合的な理解を試みる。研究計画の初年度にあたる今年度では、本研究計画の基盤といえる、シロイヌナズナ培養細胞を用いた新規管状要素分化誘導系の開発を試みた。まず、管状要素分化のマスター遺伝子であるVND6遺伝子をYFPの遺伝子と連結し、エストロゲンによって発現誘導が可能なベクターpER8に挿入した。このコンストラクトは、VND6の発現をYFP蛍光によって直接検出することを可能にすると同時に、エストロゲン添加による同調的な管状要素の分化誘導が期待される。次に、アグロバクテリウム法によって、このコンストラクトをシロイヌナズナ培養細胞に導入した。その結果、エストロゲン添加によって80%以上の細胞がVND6を発現し、最高で80%もの細胞が同調的に管状要素に分化するという、これまでにない高効率な分化誘導の開発に成功した。現在この実験系を用いて、管状要素分化を支える細胞骨格の動態解析、GeneChipによる遺伝子発現の網羅的な解析を進めている。
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Research Products
(1 results)