2007 Fiscal Year Annual Research Report
手指における人間の触知覚特性に基づく触力覚ディスプレイの研究
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07J02781
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南澤 孝太 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ハプティックインタフェース / 触覚ディスプレイ / 力覚ディスプレイ / バーチャルリアリティ / ウェアラブル |
Research Abstract |
本年度の目標は、人間の触知覚特性に基づいたコンパクトな触力覚提示デバイスの開発である。提示する感覚としてバーチャルな物体の「重さ」に着目し、刺激提示手法の提案および指先に装着する触力覚提示デバイスの開発を行った。 まずROBOMEC2007において、ポスター発表および試作機のデモ展示を通じて新規デバイスの提案を行い、体験者からのフィードバックを元に、物体を把持して動かした際の衝突感および慣性重量の変化をインタラクティブに提示するという方針を定めた。インタラクティブな触覚提示を実現するため、物理シミュレーションを用いたバーチャル物体の触覚モデリングを行い、手の動きのセンシング・物理シミュレーション・デバイスによる触覚提示といった要素から成るシステムを構築した。本システムを「Gravity Grabber」と名付け、最先端のインタラクティブシステムを発表する場として世界的に知られている、ACM SIGGRAPH2007のSketchセッションにおいて口頭発表を、Emerging Technologyセッションにおいて約1000名の研究者・企業関係者および報道関係者に対して体験型の展示を行った。本展示は好評を博し、英国BBC News、米国New Scientist Magazine等のメディアおよびインターネット上の情報サイト等において紹介された。さらに国内でも、日本科学未来館で開催されたインタラクティブ東京2007、福岡県で開催された日本VR学会年次大会において体験型展示を行った。並行して心理物理実験による提示感覚の定量的評価を行い、米国で開催されたIEEE Haptics Symposiumにおいてポスター発表を行った。そしてデバイス設計・システム構築・評価の一連の研究成果について、日本バーチャルリアリティ学会論文誌において誌上発表を行った。
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Research Products
(8 results)