2007 Fiscal Year Annual Research Report
太陽風を利用した宇宙推進システム実現を目指した研究
Project/Area Number |
07J02798
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西田 浩之 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 惑星探査 / 電磁流体力学 |
Research Abstract |
理想電磁流体力学(ldeal MHD)に基づいた数値計算コードの改良を行った。具体的には、一般座標を導入することで幅広い空間スケールにおけるシミュレーションに対応させ、ベクトル化に対応したコーディングを行うことで高速化を図った。また、電磁流体シミュレーションに特有の問題である数値的▽・Bの誤差に対処すべく、ProjectionスキームとPowellのSource項を導入した。 改良した計算コードを用いて磁場インフレーションの解析を行った。磁場インフレーションは、宇宙機からのプラズマ噴射により磁気圏を大きく膨張させる技術であり、磁気プラズマセイル実現の鍵となる技術である。過去の磁場インフレーションの解析に対して指摘されていた問題点を解決すべく、問題設定・条件設定を工夫することで物理的に整合性の取れた流れ場・磁場の解を得ることに成功した。得られた結果より、磁場インフレーションにより形成される流れ場・磁場が太陽の周囲に形成される太陽風と惑星間星間磁場の構造に極めて近いものであることを示した。 太陽風との干渉も含めた、磁気プラズマセイル全系のシミュレーションを開始した。太陽風Bow shockと磁気圏の形成、及び磁気圏内部のTermination shock形成のシミュレーションに成功した。これらシミュレーションにより得られた結果は、磁気プラズマセイル周りに太陽圏と良く似た流れ場が形成されることを示している。
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Research Products
(5 results)