2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子技術の基幹素材2'-デオキシリボヌクレオシドの効率的微生物生産
Project/Area Number |
07J02824
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀之内 伸行 Kyoto University, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | デオキシリボヌクレオシド / ホスホペントムクーゼ / アルドラーゼ |
Research Abstract |
1)Bacillus sphaericusホスホペントムクーゼ(PPMase)の機能解析 本研究では、デオキシリボヌクレオシド(dNS)生産プロセス前半にて副生するリン酸化合物が後半のPPMase反応に阻害的に作用することがボトルネックであった。そこで、本生産プロセスに有用なPPMaseを微生物に探索し、B.sphaeriousに有用活性を見出した。さらにB.sphaericus PPMaseの大腸菌での発現系を確立している。 本年度はEscherichia coliとB.sphaericusのPPMaseの機能比較を行い、酵素レベルにて、B.sphaericus PPMaseのリン酸耐性を証明できた。また、本酵素はdNS合成においてもE.coli PPMaseよりも有用な酵素であることを実証した(New Biotechnology,2009,in press)。 2)Rhodococcus erythropolisのピリミジン代謝系の解析 微生物によるピリミジン塩基分解反応は、ヌクレオシドホスホリラーゼによる塩基交換反応を用いたヌクレオシド合成の反応平衡制御に有用である。本研究では、この反応平衡制御に有用なピリミジン塩基分解活性を示すR.erythropolis JCM3132株が酸化的ピリミジン代謝系を有することを見いだし、本代謝系酵素群の解明を行なっできた。その中でR.erythropolisの酸化的ピリミジン代謝系にて、今までに報告の無かった新規酵素ウレイドマロナーゼが存在する可能性を見出している。 そこで、本年度はこの新規酵素ウレイドマロナーゼの精製を行い、本酵素の存在をタンパク質レベルで実証し、その酵素タンパク質の機能解析を行なった。 3)クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン)の合成 クラドリビンは医薬品として用いられている化合物である。本年度は、dNS生産プロセスによるクラドリビン合成を検討した。現在、検討中である。
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Research Products
(3 results)