2008 Fiscal Year Annual Research Report
有機農業と近代農業の比較研究:南インド・ケーララ州の事例を通して
Project/Area Number |
07J02834
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋山 晶子 Kyoto University, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 有機農業 / 南インド、ケーララ |
Research Abstract |
本研究は、南インドのケーララ州で広がりつつある有機農業の普及を、二つの視野から検証することを目的としている。より広い視野からは、ケーララ州における有機農業の生産が、グローバル農産物市場とどのようにかかわっているか、有機農産物のフードシステムを調査する。そして、農村レベルにおいては、有機農業への転換が、人間と生態環境、人間同士の関係にどのような影響を与えているか明らかにしようとするものである。本年度は、そのうち後者の方を重点課題とし、南インド、ケーララ州の調査村で長期現地調査を行った。そこでは、前年度実施した営農調査のデータを軸に、より掘り下げるため、10件程度の農家に特に着目した参与観察を行った。的を絞った調査では、それぞれの農家(比較研究のため、有機農家4件、慣行農家3件、伝統的農家3件)の栽培作物、土地利用の変移、肥料、農薬などの投入物、農作業スケジュール、病害虫管理の方法などのデータを収集した。根気は、その大半を現地での調査に過ごしたため、研究成果のアウトプットが十分にできていない。それでも、5月末に行われた日本文化人類学会では、有機堆肥をめぐる人間と社会、農業生態系の変容にかんする報告を行った。
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Research Products
(1 results)