2008 Fiscal Year Annual Research Report
核外輸送因子exportin-5によるmicroRNA品質管理の構造的基盤
Project/Area Number |
07J02896
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 浩 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 核細胞質間輸送 / 構造生物学 / microRNA |
Research Abstract |
ゲル濾過クロマトグラフィなどを用いた解析により,発現させたヒトexportin-5は凝集体を形成していることが分かったため,凝集体の形成を阻止し,可溶化率を改善することを目的に,シャペロンとの共発現を行った.真核生物由来のタンパク質を大腸菌内で発現させる場合,コドンの使用頻度の偏りを補正するために,マイナーtRNAと共発現させることが一般的であるが,シャペロン発現系とマイナーtRNA発現系はそのままでは併用することができない.そこで,当研究室で作製されたマイナーtRNA発現オペロンを様々なシャペロン発現系と融合させたシャペロン・マイナーtRNA共発現系を作製した.これらのシャペロン・マイナーtRNA共発現系の効果を確認するため,発現・可溶化が困難な真核生物由来タンパク質数種について実験を行い,一部のタンパク質について大腸菌内で発現・可溶化させることに成功した.現在,ヒトexportin-5の凝集体形成を改善できる発現条件を検討している.また,当研究室で開発された大腸菌由来無細胞生物発現系を用いれば,pre-miRNA存在下でのヒトexportin-5とRanの共発現が可能になる.現在のところ,無細胞生物発現系ではヒトexportin-5を十分に発現させることができないため,発現量の改善を試みている.
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