2009 Fiscal Year Annual Research Report
核外輸送因子exportin-5によるmicroRNA品質管理構造的基盤
Project/Area Number |
07J02896
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 浩 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 構造生物学 / microRNA / 核細胞質間輸送 |
Research Abstract |
これまでの研究により,大腸菌組み換えタンパク質として発現させたヒトexportin-5は凝集体を形成しやすいこと,また当研究室で作製したシャペロン・マイナーtRNA共発現系を利用することで発現・可溶化を改善できることが分かっていた.しかし,依然として可溶化率が低く,結晶化に十分な量のタンパク質を調製することができないという問題があったため,この問題の解決に取り組んだ.培養条件・精製条件を詳細に検討したところ,可溶化率が向上する条件を発見することができた. また,当研究室で開発された大腸菌由来無細胞生物発現系によるヒトexportin-5の発現を試みた.通常の大腸菌由来無細胞生物発現系では真核生物由来タンパク質の発現は困難な場合が多い.これはシャペロン系が異なるというだけでなく,そもそも無細胞生物発現系内でmRNAの半減期が短く,十分な量の翻訳産物が産生されにくいことも原因である.大腸菌抽出液調製法を検討することで,mRNA分解活性を抑え,これまでと比べて翻訳産物の収量を大幅に改善した無細胞生物発現系の構築に成功した.現在,無細胞生物発現系を利用したexportin-5, Ran, pre-miRNAの複合体形成を試みている.
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] 大学院生による科学者コミュニケーションの可能性と課題:東大院生有志グループOto1の実践を通して2009
Author(s)
小寺千絵, 池内桃子, 岩崎渉, 榎戸輝揚, 生出秀行, 音野瑛俊, 佐々木浩, 砂田麻里子, 手塚真樹, 豊田丈典, 永村直佳, 浜地貴志, 平沢達矢, 松尾信一郎, 宮武広直, 横山広美
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Journal Title
Japanese Journal of Science Communication 6
Pages: 69-81
Peer Reviewed