2007 Fiscal Year Annual Research Report
補酵素類緑体ダイマーラジカルをビルディグブロックとする超分子集合体の構築
Project/Area Number |
07J02922
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
湯浅 順平 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 電子移動 / キラル / 金属イオン / キノン系補酵 / ヒドリド移動 / ルイス酸 / ラジカルア / NADH |
Research Abstract |
本申請研究の目的である補酵素類縁体π-ダイマーラジカルアニオンをビルディグブロックとする超分子集合体の構築を行うため、初年度はセミキノンラジカルアニオンダイマー[(Q)_2^<・->]をビルディングブロックとする一次元集合体の構築を主目標として研究を行った。その結果、以下の研究成果を得た。 (1)電子の授受に応答してキラルな状態とアキラルな状態とを可逆的にスイッチできるキラルπ-ラジカルアニオンダイマー錯体[(Q^<・->)_2-(Sc^<3+>-pybox)_2]を構築した。(J. Am. Chem. Soc. 2007,129,12912) (2)酸に安定なNADH類縁体、AcrH_2によるプロトン化したp-キノン誘導体(TolSQH^+)のヒドリド還元反応において、NADH類縁体のラジカルカチオン(AcrH_2^<・+>)を直接検出することに成功した。(Angew. Chem.lnt. Ed., 2008, 46, in press) (3)p-キノン類に金属イオンとの結合部位を導入したp-ベンゾキノン誘導(TolSQの電子移動還元反応において、金属イオンが反応温度の違いに応じて加速効果だけでなく減速効果をも示すことを初めて明らかにした。(Chem. -Eur. J. 2008, in press) (4)tetra-2-pyridinylpyrazine(TPPZ)がTPPZの0.5等量以上の金属イオン濃度存在下でのみ発光する蛍光センサーとして機能することを明らかにした。(J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 566)
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Research Products
(6 results)