2007 Fiscal Year Annual Research Report
次世代心臓外科手術のためのリアルタイム立体像表示を用いた手術誘導システムの開発
Project/Area Number |
07J02984
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
ニコラス The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 医用工学 / コンピュータ外科 / 立体像表示 / GPU処理 / 画像レジストレーション / 画像誘導手術 / 心臓外科手術 / Integral Videography |
Research Abstract |
次世代心臓外科手術のための立体像表示を用いた手術誘導システムの開発を向けて、平成19年度では必要としている要素技術の開発を行った。具体的には、高速なIntegralVideography(IV)立体像表示アルゴリズムの開発及び三次元MR画像と四次元超音波画像のレジストレーション方法の開発を行った。 IV立体像表示用のデータ作成には、ソフトウェア的に処理を行なう部分が多くを占めているため、計算機のCPU速度と計算プログラムの処理速度がボトルネックとなっている。そこで、GPU処理に適したアルゴリズムを開発し、IV画像表示作成をGPUで行った結果、処理時間の大幅な短縮を達成した。CPU処理では64^3ボクセルの三次元データを4.2fpsのIV画像更新速度しか表示できなかったのに対して、GPU処理では77fpsの画像更新速度で表示できるようになった。また、より大きな三次元データに対しても同様な効果が得られ、最大77倍の高速化が得られた。 また、立体像表示を用いた手術誘導システムの実現に向けて、リアルタイムな操作が可能な立体像表示システムを構築した。立体像を視覚化するには、十分な画像更新速度を有することを確認した。 拍動している心臓に対して手術を行う次世代心臓外科手術では、リアルタイム性及び高画質な画像による誘導が必要である。そのために、四次元超音波画像のリアルタイム性及び三次元MR画像の高画質を生かしたレジストレーション手法を開発した。ファントム・ボランティア実験を通じて、開発したアルゴリズムが十分な精度を持ち、実際の人間の心臓にも十分適応できることを確認した。また、開発したレジストレーションアルゴリズムに対してもGPU処理を用いて高速化を行った。CPU処理と比べて12倍の高速化が得られた。 平成20年度以降では、開発したアルゴリズムを活用し、立体像表示を用いた心臓外科手術誘導システムを実現したいと考えている。
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Research Products
(6 results)