2007 Fiscal Year Annual Research Report
中枢ドパミン神経におけるカルシウム/カルもデュリン依存性プロテインキナーゼの役割
Project/Area Number |
07J03007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鎌田 暁史 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | カルモデュリンキナーゼ / ドパミン神経 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
中枢神経系においてCa^<2+>シグナリングは記憶・学習、情動などに重要な役割を果たしており、統合失調症の病因としてCa^<2+>ホメオスターシスに異常が報告されるなど、精神疾患の発症にも深く関与している。多機能型Ca^<2+>/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMK)にはCaMKI、II、IVが含まれ、中枢神経系に豊富に発現し、様々なタンパク質をリン酸化することでCa^<2+>シグナリングを仲介している。私達の研究室ではこれまでに統合失調症や注意欠陥多動性障害の発症に深く関与するドパミンD2受容体の新たな細胞内情報伝達系路としてCaMKII及びマイトジェン活性化プロテインキナーゼを介した情報伝達経路を提唱してきた。本研究では特にCaMKIIを介した経路に着目し、チロシン水酸化酵素プロモーターによりドパミン神経特異的に恒常的活性化型CaMKII変異体を発現する変異マウスを作製した。サザンブロット法及びPCR法により変異遺伝子の導入を確認した。一方で、CaMKI、IVは上流のキナーゼであるCaMKKによりリン酸化され、活性化されるが、近年、CaMKKはcAMPKキナーゼとして働くことなど新たな機能が報告されている。私はCaMKKについて発達過程における中枢神経系での遺伝子発現をin situハイブリダイゼーション法により解析した。さらに、CaMKK及びCaMKIVが樹状突起の初期の形成段階に関与することが明らかにし、論文として発表した。
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Research Products
(1 results)