2007 Fiscal Year Annual Research Report
O-アシルイソペプチド法を利用したクリックペプチド開発:光反応によるAβの産生
Project/Area Number |
07J03093
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
谷口 敦彦 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アミロイド / アルツハイマー病 / Aβ1-42 / O-アシルイソペプチド法 / クリックペプチド / ジペプチドユニット / 光反応 / ペプチド合成 |
Research Abstract |
本研究者らは、独自が開発した効率的ペプチド合成法である"O-アシルイソペプチド法"を基盤として"クリックペプチド"を創製した。具体的一例とし、アルツハイマー病原因ペプチドであるアミロイドβペプチド(Aβ)1-42の光応答型クリックペプチドは、Aβ1-42由来の凝集性を有しない一方、光照射(光クリック)により速やかにAβ1-42へ変換された。本クリックペプチドを用いることで、望む時間・望む場所でインタクトなモノマーAβ1-42を産出することができ、Aβ1-42モノマーから凝集体に至る病的凝集過程を再現できる可能性が示唆された。現在、Aβ1-42は制御困難な自己会合を容易に起こすため、そのアルツハイマー病発症機構に深く関連する凝集過程等を生物学的実験で再現するのは大変困難である。そこで、本クリックペプチドの開発は、未だ不明瞭なアルツハイマー病の病因解明において、有益な生物学的研究ツールの提供に繋がると期待される。 さらに本研究者らは、O-アシルイソペプチド法を簡便化する"O-アシルイソジペプチドユニット"、Boc-Ser/Thr(Fmoc-Xaa)-OHを基盤とした研究を行った。本ユニットを用いることにより、エピメリ化のケアが必要であるなど、様々な点で煩雑な固相上でのエステル化反応を行うことなく、全自動合成などによりルーチンに本手法を使用できると考えられる。そこで、天然アミノ酸からなる40種のユニットを合成し、それぞれの液相合成におけるエピメリ化を検討した。また、合成したユニットの固相上カップリングにおける溶媒、試薬等の検討を経て、具体的にインフルエンザAウイルス関連生理活性ペプチドやAβ1-42を効率的に合成した。これら新規合成法開発に関する成果は、将来クリックペプチド等のさらなる効率的化学合成に貢献できるものと考えられる。
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Research Products
(14 results)