2008 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス応答性JNKシグナル系の神経変性疾患における機能解析
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07J03259
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 世和 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | JNKシグナル系 / 条件付ノックアウトマウス / SEK1 / MKK7 / Synapsinl-Cre / Nestin-Cre |
Research Abstract |
神経変性疾患における関与が強く示唆されているストレス応答性JNK(別名SAPK)シグナル系は、正常な脳においても発生期から持続的にリン酸化されていることが明らかになった。正常な脳、また病態時の脳における機能を解析するために、JNKの活性化因子であるSEK1,MKK7の条件付ノックアウトマウスを用いた研究を行った。 ・SEK1条件付ノックアウトマウスの作出 以前作出したキメラマウスにおいて、germline transmissionが起こらなかったことから、再度SEK1+/floxのES細胞スクリーニングを行い、質のよい細胞ラインを得た。現在、胚盤胞へのマイクロインジェクションを計画している。 ・脳特異的MKK7ノックアウトマウスの作出 正常な脳におけるMKK7-JNKシグナルの機能解析をするため、MKK7 floxマウスとSynapsinl-Cre、Nestin-Creマウスをそれぞれ交配した。前者においては成長の遅延・脳重量増加の表現型が、後者において脳発生の異常と生後直後の致死の表現型が見出された。これらの結果から、MKK7-JNKシグナルが正常な脳の発生、機能維持において必要であるということが示された。 今後はSEK1条件付ノックアウトマウスの作出と並行し、MKK7 floxマウスで見られた表現型についてより詳細な解析を計画している。また、ポリグルタミントランスジェニックマウスを用いた病態時におけるJNKシグナル系の機能解析も計画している。
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