2008 Fiscal Year Annual Research Report
磁気中性点と合体を用いた高ベータ球状トカマク立上げ法の実験的検証
Project/Area Number |
07J03346
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今澤 良太 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 核融合 / 球状トカマク / センターソレノイドレス |
Research Abstract |
プラズマ合体法は磁気リコネクションを介してプラズマを加熱するため、高βなST(Spherical Tokamak)を生成することができる。実用的な核融合炉に近い条件でプラズマ合体を行うシナリオとして提案されたDNM(Double Null Merging)法を検証する新実験装置UTSTおよびそれに付随する実験機器や計測器を作成した。UTSTでは予備電離としてワッシャーガンを用いた。らせん磁場(トロイダル磁場とミラー磁場)中にワッシャーガンを放電し、弱電離プラズマを真空容器内の広い領域に供給した状態で、真空容器(導体壁)の外側にあるPF(Poloidal Field)コイルによるフラックススウィングでSTを生成する事に成功した。しかし、STは予備電離装置であるワッシャーガンの近くでのみ生成されており、STを2つ生成して合体させ高ベークSTを生成する事はできていない。ワッシャーガンを複数台用いることで合体が可能であると考えられる。 イギリスのST実験装置MASTでもプラズマ合体法が用いられており、MASTと共同研究をおこなった。MASTには高分解能のトムソン散乱計測やNPA(Neutral Particle Analyzer)といった計測装置が利用できるため、加熱メカニズムを理解するのに有益なデータが得られた。この調査により、充填ガス圧や充填のタイミングによって合体前のプラズマの生成過程が変わり合体後の電子温度分布が変わる事や、無衝突プラズマリコネクションの電子加熱領域の特定、電子・イオン加熱のトロイダル磁場依存性などが明らかになった。
|
Research Products
(2 results)