2008 Fiscal Year Annual Research Report
人間協調共存ロボティクスにおける食卓後片付け問題へのヒューマノイドによる実現研究
Project/Area Number |
07J03353
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤本 純也 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 知能ロボティクス / アクティブセンシング / 手探り / ハンド / 食器 / 片付け |
Research Abstract |
本研究は、家庭内環境のような実環境におけるロボットの作業能力を考える上で標準的問題の1つとして提案されている食卓後片付け問題に対して、知能ロボティクスの多様な機能統合により作業実現を目指すものである. 食卓環境における多種多様な物体に対応するためには,従来のように視覚による認識を信じて操作進めるのではなく,手先感覚を利用して情報補完することが重要であると考えて,2年度目にあたる平成20年度は手先に埋め込んだ多種センサ情報に基づいて片付けという高次の目標を達成するシステム構築のための研究を行った. 具体的には実際のキッチン環境における作業において基本となるシステムとして,3種類の食器を上空カメラにより認識し,アプローチ動作を計画し,アプローチ時に手先感覚により確認を行いながら把握を行い,軽くゆすいだ後に食洗機へ収納して洗うという一連の片付け作業が可能なシステムを構築した. このようなシステムの実現に必要な要素技術として,手先の近接覚に基づいて食器の表面をなぞることで操作に必要な情報を得るための手探りアルゴリズム,計測により得られた食器情報と既知の環境情報に基づく作業のプランニング手法を考案した.また認識誤差や関節のガタから生じるモデル化誤差に対する手探りアルゴリズムの有効性の評価や手探りアルゴリズム開発の効率化のためのシミュレータ環境の構築も行った. 次年度は今年度までに構築した片付け作業のシステムを利用してかごの中に食器が乱雑に置かれているようなさらに複雑な状況にも対応して信頼性の高い作業ができるように,つまみあげ可能な場所の探りや安定な把握,設置のためのロボットの動作計画や制御の研究を進め,複数の異なるロボットへの適用を検証する予定である.
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Research Products
(2 results)