2009 Fiscal Year Annual Research Report
自由電子レーザーを用いたクラスター・分子の電荷ダイナミクスの研究
Project/Area Number |
07J03574
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩山 洋士 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 原子・分子 / X腺自由電子レーザー / クーロン爆発 / 運動量イメージング測定 |
Research Abstract |
自由電子レーザーは極めて高強度な光源であるため、希ガス・クラスターなどの微粒子は多数の光子を吸収し多価イオン化する。その後のクラスターはクーロン爆発とよばれる激しい解離をおこす。この解離はクラスター内の電荷分布に依存するため、電荷移動を理解することはnmサイズの物質の高強度レーザー光による損傷を理解するうえで重要である。そこで本研究ではNe-Ar混合希ガス・クラスターにX線自由電子レーザー試験加速器からの波長60nmのパルス光を照射し、その解離イオンの質量・運動エネルギーを運動量イメージング計測をした。この波長60nm(20eV)の光はAr原子をイオン化できるが、Ne原子のイオン化できないため、電荷移動がなければNeイオンは観測されないはずである。しかし、混合クラスターのAr原子の割合を増やすとNeイオン量が増加するのが観測され、Ar原子の電荷がNe原子に移動していることを示している結果が得られた。またNeイオンの運動エネルギーはArイオンよりはるかに大きく、混合クラスターがNe原子が外側におりAr原子が内側にいるコアーシェル構造になっていることを反映していると考えられる。
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Research Products
(4 results)