2008 Fiscal Year Annual Research Report
食品の安全性認知の脳内反応の解明と実験経済学を用いた制度設計への応用
Project/Area Number |
07J03647
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 恵子 Osaka University, 社会経済研究所, 特任助教
|
Keywords | 食品の安全性 / 消費者選択行動 / 摂食行動 / 食品添加物 |
Research Abstract |
平成20年度では、19年度に実施した研究をJournal of Economics and Behaviorに投稿した(現在審査中)。次に、この研究で分かった、「対象者や、実際に食べる場合と食べない場合では、選択に影響を与える情報の種類が異なったことから、脳内メカニズム解明のためには、誰に対してどのような状況を想定するのかということを明確にする」ために、新たな研究を進めた。この研究では、主婦を対象とし、どのような状況のときに食品の安全性を意識するのかを、食品の選択行動に基づいて解明する(これは、前回の研究同様、fMRIなどを用いて脳内活動を測るための行動実験である)。この実験では、前回の実験で不確かであった、被験者の中の情報のウェイトを数値化することが目的である。これにより、被験者の安全性(あるいは危機感)の認知が、発症(あるいは死亡)確率と病名の認知度のどちらの影響を強く受けるのかを分析可能とする。 この実験のデザインをした:(1)食品の意識をさせる手段として、亜硝酸ナトリウムありのハム、なしのハム、そして亜硝酸ナトリウムなしだが日持ちがするハムを使い、3種類のハムから選択させる:(2)ハムは実験前にすべて試食させる:(3)試食後、亜硝酸ナトリウムの良い・悪い情報を被験者に聞かせる(4)これらの後、choice methodsを用いて価格や健康リスクの異なる状況の中で、一番好ましいハムを選択する。
|
Research Products
(4 results)