2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入法・RNAi法をもちいたミツバチ脳キノコ体神経発生の分子基盤の解析
Project/Area Number |
07J03725
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 崇之 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 脱皮ホルモン受容体 / AF1転写活性化ドメイン / モチーフ構造 / 転写因子コファクター |
Research Abstract |
(1)昆虫綱における脱皮ホルモン受容体(EcR AF1転写活性化ドメインの構造的進化 多数の昆虫,節足動物(47種)よりEcRのN-末端AF1転写活性化ドメインを同定し,その構造を比較・解析した。その結果,完全変態昆虫のB1 isoformがAF1転写活性化ドメインのN-末端に完全変態昆虫特異的な新規なモチーフ構造を獲得したことが明らかになった。さらに,A isoformのN-末端AF1転写活性化ドメインが進化的に保存された2つのモチーフ構造,核内移行シグナル,SUMO修飾サイトをもつことが明らかとなった。今回見いだしたモチーフ構造は転写因子コファクターとの相互作用の足場になる配列であると考えられる。そのため,完全変態昆虫のB1 isoformにおける完全変態昆虫特異的なモチーフ構造の獲得は,完全変態昆虫のB1 isoformがこのモチーフ構造を介した新規な転写調節様式を獲得したことを示唆している。 (2)EcR AF1転写活性化ドメインと相互作用する転写因子コファクターの検索 EcR N-末端AF1転写活性化ドメインを介した転写調節メカニズムを解明する目的で,AF1転写活性化ドメインと相互作用する転写因子コファクターをYeast Two-Hybrid法をもちいて検索した。Yeast Two-Hybrid法にはBaitタンパク質として,ミツバチEcR N-末端AF1転写活性化ドメインをN-末端に融合したGAL4 DNA結合ドメインをもちいた。スクリーニング用のライブラリーとして,ミツバチ蛹より調整したcDNAライブラリーをもちいてPrayライブラリーを新規に構築した。A isoform, B1 isoformそれぞれに関して,そのN-末端AF1転写活性化ドメインと相互作用する転写因子コファクターを検索したところ,現在までに18種類の候補転写因子コファクターを同定することができた(A isoform特異的コファクター4種類,B1 isoform特異的コファクター14種類)。さらに,ミツバチEcR N-末端AF1転写活性化ドメインより各モチーフ構造を欠失させた変異タンパク質もちいたYeast Two-Hybrid法による結合アッセイを行った。
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Research Products
(4 results)