2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J03727
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
CADATAL Marilou The Graduate University for Advanced Studies, 物理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 真空紫外 / フッ化物 / 結晶成長 / レーザー / シンチレーター / マイクロ引下げ法 |
Research Abstract |
平成19年度は、真空紫外(VUV;vacuum ultraviolet)領域用のフッ化物材料探索を行った。有望なフッ化物結晶として、Nd3+:(La,Ba)Fを試料に用い、その作製には東北大学多元物質科学研究所・福田研究室に協力してもらい、マイクロ引下げ法による高純度・品位結晶を生成した。そのベースとなるNd^<3+>:LaF_3は、狭帯域170-175nmの波長可変性があり、光励起に限らず、電子ビームによる励起も可能で、全固体型VUVレーザー(172nm)を実現している。今年度の研究では、Nd^<3+>:(La_<l-x>,Ba_x)F_<3-x>の新しいVUVシンチレータ・レーザー特性を測定した。 1.アンドープNd^<3+>:(La_<l-x>,Ba_x)F_<3-x>(X=1)試料は、LaF3の吸収端180nmよりも短い160nmの吸収端を持つことから明らかになった。 2.175nmに中心波長をもつ強いVUV発光を検出した。 3.半値幅12nmの広帯域なVUV発光を示した(cf.Nd^<3+>:LAFの場合、8nm)。 上記の結果から、Nd^<3+>:(La_<l-x>,Ba_x)F_<3-x>が真空紫外領域発光材料として有望なことが判明した。平成20年度は、研究計画に示した通り、東北大学多元物質科学研究所・福田研究室との共同研究で、分子線エピタキシー(MBE;molecular beam epitaxy)などの薄膜成膜法を用いたフッ化物試料を作製し、発光ダイオード(LED;light emitting diode)などの発光デバイス特性を明らかにする。また、この平成19年度の研究成果を踏まえた新たなVUV結晶探索の研究も行う。
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Research Products
(5 results)