2008 Fiscal Year Annual Research Report
加速器ニュートリノを用いた電子ニュートリノ出現事象の探索
Project/Area Number |
07J03751
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 広大 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | ニュートリノ / T2K / ミューオンモニター / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
T2K実験では、J-PARCの50GeV陽子シンクロトロンを用いてニュートリノビームを生成し、電子ニュートリノ出現事象の探索を行う。このT2K実験において、ニュートリノビームの方向と強度を精度よくモニターすることが重要であるが、その役割を担うミューオンモニターの開発と設置、動作確認を行った。 ミューオンモニターは、シリコンPINフォトダイオードとイオンチェンバーの2つの検出器(各49チャンネル)、駆動機構と温度制御システムを備えた検出器架台、ケーブルやイオンチェンバーのガス配管など各種インフラ、データ読み出しのためのエレクトロニクスで構成される。2009年4月からのビーム運転に向けて、今年度はイオンチェンバー実機8台(内1台予備)と検出器架台の製作・動作確認・設置、また、ケーブル敷設やガス配管、エレクトロニクスの設置・動作確認・較正を行った。これにより、ミューオンモニターのすべてのシステムを組み上がり、さらに総合運転試験も終え、あとは加速器からのビームを待つばかりである。 ミューオンモニターには、ビームの方向を1mradより良い精度でモニターすることが求められるが、最適化された検出器の設計および精密な制御と較正により、ビームの方向を0.3mradの精度でモニターすることが期待できる。
|