2007 Fiscal Year Annual Research Report
ベイジアンネットと項目応答理論の統合によるWebデータマイニング理論の構築
Project/Area Number |
07J04086
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安田 宗樹 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Webデータマイニング / 項目応答理論 / ベイジアンネットワーク / 確率推論 / 統計科学 / 統計的近似アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究課題の主な目的は,Webデータマイニング等への広い応用範囲が期待されている項目応答理論に,項目間の因果構造を考慮するためにベイジアンネットワークの理論を統合させ,高度な処理を実現する新たな大規模確率推論システムを構築し,そのシステムを実際に運用するための理論体系を確立することである.本研究課題は主に以下の2段階を柱として推進していく. (1)因果構造をもつ項目応答理論を用いた推論システムのモデル化 (2)大規模確率推論アルゴリズム構築のための統計的近似理論の開発と深化 平成19年度は特に,因果構造をシステム内に持つベイジアンネットワーク等の確率推論システムの統計的近似理論(上記(2))について勢力的に取り組んできた.プレフカ展開・クラスタ変分法・線形応答近似をはじめとした現在頻繁に用いられている代表的な統計的近似アルゴリズムの数理的な背景を詳しく調べ,それらの性質の一部を明らかにし,それらを利用した高精度の近似アルゴリズムを提案したことは大きな成果である.その成果の一部は研究指導教員である田中和之教授の助言のもと,23st IUPAP International Conference on Statistical Physics(平成19年7月,Genova),日本物理学会第62回年次大会(平成19年9月,北海道大学)および特定領域研究「情報統計力学の深化と展開」主催研究成果発表会(平成19年12月,メルパルク京都)等において報告している.また,博士学位論文おいてそれらの成果をはじめ,本研究課題のための基礎理論に関する成果を取りまとめて報告している.それらの成果については随時雑誌論文等を通して発表していく予定である.
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Research Products
(4 results)