2007 Fiscal Year Annual Research Report
潜水性海鳥類をプラットフォームとした海洋環境動態観測網の構築
Project/Area Number |
07J04125
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
依田 憲 National Institute of Polar Research, 研究教育系, 特別研究員(PD)
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Keywords | 海洋生態 / 水圏環境 / 環境変動 / データロガー / 高次捕食者 |
Research Abstract |
海洋の捕食者は、餌の分布や海洋物理環境の変動に対応して行動していることが予測されるが、個体レベルでの行動測定は難しい。そこで本研究では、海洋高次捕食者の採食行動を記録し、海洋環境との対応関係を調べるために、岩手県三貫島のオオミズナギドリにGPSデータロガーの装着を行った。育雛期である9月に、オオミズナギドリ6羽にデータロガー(テクノスマート社製)を装着した。データロガーを装着されたオオミズナギドリは、海洋へ数日の採餌トリップに出た。採餌トリップ後に再び捕獲、データロガーを回収した。ロガーに記録された位置データを解析することによって、オオミズナギドリの採食域を明らかにした。また、毎秒2回の高速サンプリングを行うことによって、オオミズナギドリの対地速度の実測、および、ダイナミックソアリング飛翔、水上浮遊行動の記録に成功した。衛星リモートセンシングデータを利用した解析の結果、水上で休息するオオミズナギドリは海流によって流されており、海鳥の位置情報から海流の動態をモニタリングできることが示された。同時に、ダイナミックソアリング飛翔を解析することによって、従来の手法では不可能な時間・空間スケールでの海上風力計測が可能になることが示唆された。
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Research Products
(4 results)