2007 Fiscal Year Annual Research Report
スピン1/2三角格子を有する銀ニッケル酸化物の磁性と伝導
Project/Area Number |
07J04134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 紘行 The University of Tokyo, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 三角格子 / 幾何学的フラストレーション / 軌道秩序 |
Research Abstract |
1、Ag2NiO2の低温構造の決定を目指してAg2Nio2の低温構造を決定するために低温での粉末中性子回折実験を行う必要があった。そのためにはAg2NiO2の粉末試料が約10g必要であった。本物質は合成する事が非常に難しく、一度に合成できるのは300mg程度である。そこで合成を繰り返し10gの試料合成に成功した、また低温での粉末中性子回折実験も行った。現在得られた結果を解析している段階である。 2、Ag2NiO2の類似化合物Ag2MnO2の合成Ag2NiO2で磁性を担う遷移金属イオンはNiである。Niを他の遷移金属イオンに置換して物性を調べる事は非常に意味のあるである。そこで今回、NiをMnで完全に置換した試料A2MnO2の合成を試み、それに成功した。現在、Ag2MnO2の磁化と比熱を測定、解析している。本物質は量子スピンフラストレート系の候補物質であるAg2NiO2に対して古典スピンフラストレート系の候補物質であるため両者の比較に強い興味が持たれる所である。
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Research Products
(6 results)