2007 Fiscal Year Annual Research Report
常温溶融塩を用いたセルロースゲル電解質の開発と電池材料への応用
Project/Area Number |
07J04140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 大輔 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | セルロース / 溶解 |
Research Abstract |
近年セルロースの新たな溶媒系として着目されている常温溶融塩(イオン液体ないしはイオン性液体とも称される)は、主に1-メチル-3-アルキルイミダゾリウム塩からなる事が知られている。本年度は、1-メチルー3-アルキルイミダゾリウムカチオンに類似の構造を有し、セルロースの効率的な溶媒系として当研究室において発見された、塩化リチウム/1、3-ジメチルー2ーイミダゾリジノン(Licl/DMI)に着目し、 Licl/DMI系が高いセルロース溶解能を示す機構について、固体セルロースへのDMIの吸着量測定およびLicl/DMIへのセルロースの溶解度のLicl濃度依存性という観点から検討を行った。その結果、DMIに浸漬したセルロースでは絶乾後もセルロース重量に対し相当量(約15%)のDMIが残存することや、 LiCl/DMIが比較的低い塩化リチウム濃度(2wt%)でも高いセルロース溶解性を示すことが明らかとなった。これらの結果はDMIがセルロースに対し高い親和性を有していることを示唆するものであり、イミダゾリウム塩型常温溶融塩へのセルロースの溶解機構の解明の手がかりとなりうるものである。
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Research Products
(6 results)