2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J04183
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根元 多佳子 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | infinite game / second order arithmetic / reverse mathematics / intuitionistic mathematics |
Research Abstract |
古典的二階算術における無限ゲームの決定性、および直観主義的二階算術における無限ゲームの研究の準備として直感主義数学における決定性の研究を行った。特に、二階算術の主要な体系をCantor空間の決定性により特徴づけることに成功した。 具体的には、記述集合論においてBorel階層の細階層であるWadge階層を二階算術において形式化し、その各クラスの決定性の強さを求めることにより、これまで決定性による特徴づけが行われてこなかった$\Sigma^0_1$帰納法はWadge階層において$\Sigma^0_1$より一つ上の、$\Sigma^1_1$帰納法公理は$\Sigma^0_2$より一つ上の、解析的集合内包公理はそのさらに一つ上の、$\Pi^1_1$超限再帰集合存在公理は$\Sigma^0_2\land\Pi^0_2$の直前のクラスの決定性で特徴づけられることを証明した。 また、無限ゲームを完全無限木、あるいは完全二分木の上で考えた場合に考えられる「すべてのノードがどちらかのプレーヤーの必勝地点である」という決定性のより強いバージョン(complete determinacy,完全決定性)に関して二階算術上での強さを調べ、通常の決定性と必ずしも一致しないことを示した。具体的には体系WKLoは、Cantor空間の$\Sigma^0_1$決定性、$\Delta^0_1$決定性、$\Delta^0_1$完全決定性と同値であるが、$\Sigma^0_1$完全決定性はWKLoよりも真に強い体系ACAoと同値になる。さらにこれと類似の結果がBaire空間においても成り立つことを示した。 直観主義数学における決定性の研究では、直観主義数学における特徴的な公理である連続選択公理がプレーヤーの戦略を制限するような種類のゲームの決定性を調べた。
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Research Products
(4 results)