2008 Fiscal Year Annual Research Report
染色体分配に必須なセパレース-セキュリン複合体のCdc48による制御機構の解明
Project/Area Number |
07J04315
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
猪飼 信康 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 染色体分配 / セパレース / セキュリン / Cdc48 / Ubx |
Research Abstract |
Cdc48と結合する新規タンパク質の探索 分裂酵母Cdc48タンパク質に対する質量分析法およびその後のゲノムサーチ法によって、Cdc48と結合するタンパク質を5つ同定した(Ubx2、Ubx3、Ucp10、SPBC21c3.11、SPAC17c9.11)。これらのうち、SPBC21c3.11およびSPAC17c9.11は新規タンパク質である。これら5つのタンパク質がCdc48タンパク質と物理的相互作用することは、免疫沈降法および酵母ツーハイブリッド法により追確認した。興味深いことに、これら5つの分裂酵母タンパク質は全て、Ubxドメイン(Ubiquitin regulatory X domain)と呼ばれるタンパク質ドメインを持っていた。Ubxドメインは、その3次元構造がユビキチンに似ているドメインであり、このUbxドメインはCdc48タンパク質のN末端と結合すると出芽酵母で報告されている。 さらに、これら分裂酵母Ubx遺伝子は、cdc48変異株の高温感受性を相補することが分かった。さらに、Ubx遺伝子を細胞内に高発現させると、Cut1/セパレースタンパク質が安定化されることを見出した。いくつかのUbxタンパク質はそのN末にUbaドメイン(Ubiquitin associated domain)を持つ。Ubaドメインはユビキチンと結合するドメインであるため、ユビキチン化されたCut2タンパク質と結合するのかもしれない。Ubxタンパク質とユビキチン化Cut2タンパク質を介して、Cdc48がCut1タンパク質を安定化することで、正常な染色体分配を保証しているのかもしれない。
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