2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J04620
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 吏悟 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Siプローブ / マイクロ流路付きSi両面プローブ / 高機能集積化脳インプラントデバイス / ドラッグデリバリーシステム(DDS) / 神経細胞活動電位記録 |
Research Abstract |
脳疾患の新たな治療法の開発や脳機能の解析のため、脳神経細胞の活動電位を高密度に記録することは非常に重要である。我々は電気的・化学的・光学的な刺激と記録が可能なSiプローブに信号処理回路を搭載することにより、脳機能解析だけではなく脳疾患治療や脳機能拡張なども可能とする「高機能集積化脳インプラントデバイス」の開発を行ってきた。従来、神経細胞の活動電位記録にはガラス電極や金属電極が主に用いられてきたが、より多くの細胞活動を記録するためSiプローブが用いられるようになった。これまで我々は、プローブ両面に記録点を有するSi両面プローブを開発し、ラットの海馬スライスの活動電位を高密度で記録することに成功している。現在、Siプローブヘのマイクロ流路形成についての研究に取り組んでいる。Siプローブヘマイクロ流路を形成することで、神経細胞への薬液の供給が可能となるが、これにより神経細胞に対する薬液の影響を知ることができる。さらに、Siプローブのドラッグデリバリーシステム(DDS)への応用も可能となる。DDSとは、生体内における薬剤の分布を量的、時間的、空間的に操作するシステムのことであり、SiプローブをDDSへ応用することでパーキンソン病やてんかんといった脳疾患の治療法を向上させることが可能となると考えられる。 本年度はマイクロ流路付きSi両面プローブの設計と試作を行い、そのマイクロ流路の評価を行った。送液試験の結果、試作したプローブでの送液が可能であることを確認した。更に、流量と圧力損失の関係を測定することで、設計通りにマイクロ流路が形成されていることを確認した。
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Research Products
(7 results)