2008 Fiscal Year Annual Research Report
音地図作成による移動ロボットの空間的聴覚とその利用法の研究
Project/Area Number |
07J04753
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐々木 洋子 Tokyo University of Science, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | マイクロホンアレイ / 音源定位 / 音源分離 / 音源認識 / 移動ロボット |
Research Abstract |
家庭やオフィス,工場といったロボットが活動する環境での音源認識の実現を目標として,移動ロボットのための物音認識について研究を行った.これらの環境では,ロボット周囲には人の声に限らず様々な音が存在する.自律型ロボットが周囲の音に対しどこで何の音がするのかを知ることは,重要な環境認識機能のひとつである. 本年度はロボット聴覚に適した物音認識手法のひとつとして,ベクトル量子化(Vector Quantization,VQ)方式を基本とするPitch-Cluster-Maps(PCMs)法を提案した.提案法は,音声に限らず日常で発生する音全般を扱うために,2値化した周波数スペクトルを特徴量に用いる.また信号の時間構造を用いず,即時データに対する音源認識手法であるため,移動ロボットのような,刻々と音響環境が変化する条件で有用である.PCMsモデルの評価実験から生活環境中の200以上の音を認識可能であることを示した. マイクロホンアレイを搭載した車輪型ロボットに提案法を実装し,走行中の分離音に対する認識率の評価を行った.さらに提案法をロボットノイズの低減に応用し,マイクロホンアレイ入力に対する前処理として適用することで,分離音の認識率が向上することを確認した.走行中のロボットによる分離音の認識率は,64[ms]の入力に対し6音源以下で50〜60[%],1[s]の入力に対し80[%]以上であった.
|
Research Products
(4 results)