2007 Fiscal Year Annual Research Report
人と知能化空間とのインタラクションとその観察に基づくサービス設計法の導出
Project/Area Number |
07J04846
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新妻 実保子 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 空間知能化 / ユビキタス環境 / スマート環境 / 知能化空間 / 人の活動内容の観測 / 空間メモリ / Inteigent Space / 行動認識 |
Research Abstract |
平成19年度には、「場所やモノに対する意味づけ」の獲得のため、空間に配置されたSKTの教師なし階層的クラスタリングによる場所と活動内容の対応付けを行うアプローチを試みた。SKTとはSpatial-Knowledge-Tagの略であり、電子データと物理空間に定義した3次元座標を紐付ける仮想的なタグである。提案している空間メモリというシステムは、人の身体位置(たとえば手先の位置など)を用いて、実空間内でのSKTの作成(蓄積)と取り出しを実現するものである。人の活動内容は、空間の設定に依存すると考えられる。たとえば、ベッドがあるから眠る、テーブルがあるから本を置いて読める、などである。したがって、空間に作成されるSKTは人の活動内容を直接的に記述しているものと考えることができる。そこで、あるユーザによって配置されたSKTを活動内容に対応するように分類することによって、分類されたSKT群を用いて人の活動内容を記述できるのではないかということを、実際に実験を通して検証した。従来の人間の行動認識や推定は、ビデオカメラ等で記録されたデータを人が目視により解析することで実現されてきた。それに対し本研究が提案した方法は、人手を介さずに自動的に人の活動内容を区別することが可能であるという点に特徴がある。さらに、同じ場所で活動している場合でも、活動内容が異なれば当然使用されるSKTも異なる。したがって、同一エリア内であっても事前知識なしに活動内容を区別することが可能であるということが実験を通して確認された。従来の人の位置情報のみを用いた活動観測では同一エリア内での活動内容を自動的に区別することはほとんど困難であることから、本研究の提案した手法は人の活動内容を分類しその特徴量を記述することに有用であるといえる。
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Research Products
(11 results)