2008 Fiscal Year Annual Research Report
高密度電子励起を利用した高分解能生体イメージング質量分析技術の開発
Project/Area Number |
07J05270
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中田 由彦 Kyoto University, 工学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | 質量分析 / 生体高分子 / 高速重イオン |
Research Abstract |
イメージング質量分析技術は、生体試料表面上の物質分布を可視化する技術であるが、生体高分子を壊さずに効率よくイオン化することが重要な課題である。第1年度は、高速重イオンを用いることで生体高分子を効率よくイオン化できることを実験的に明らかにし、さらにイメージング測定システムを確立し、ペプチドや脂質などの標準資料のイメージング測定に成功した。第2年度は、細胞培養装置を導入することで、Si基板上に動物細胞を培養する技術を確立し、凍結乾燥処理を施した動物細胞の高分解能二次イオン像の取得に成功した。さらに、直交型飛行時間質量分析装置を用いることで、質量分解能を飛躍的に向上させ、生命科学への応用に有効な低真空下での分析が可能になった。これらの成果を、国内外の学会・シンポジウム等にて発表し、意見交換を行うと同時に、他グループの研究状況や最新の測定技術に関して広く情報収集を行った。また当該年度は、海外の研究グループとの共同研究にも積極的に取り組むことで、国内外において本技術を広く発展・利用推進することに貢献してきた。これらの成果が認められ、平成21年3月23日に博士(工学)の学位を授与されるに至った。
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Research Products
(8 results)