2007 Fiscal Year Annual Research Report
動学的貿易モデルをもちいた貿易と経済発展に関する理論分析
Project/Area Number |
07J05306
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岩佐 和道 Kobe University, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 不決定性 / 間接ネットワーク効果 / 内生的時間選好 |
Research Abstract |
2国2財動学的貿易モデルにおける不決定性の発生に関する研究を4月のMidwest Theory and Trade Meetingにおいて発表した。その際にIowa大学のRiezman教授と関税同盟に関する共同研究に関して議論を行った。その結果は現在出版準備中のKemp先生の配念論文集に掲載される予定である。また上記の動学的貿易モデルで用いた効用関数の性質に関してまとめた論文の改訂版を、現在Economic Theoryに再投稿中である。また7月のKorea and the World Economyに参加した際にKemp教授と議論を行うことができ、Giffen的性質を有する効用関数についての有益なコメントをいただくことができた。 また菊地先生とは、主に間接ネットワーク効果が働く財に関する貿易モデルについての研究を行っている。この共同研究を通して収穫逓増の生産技術を仮定した貿易モデルに関する理解を深めることができた。これらの研究については、11月のMidwest Theory and Trade Meetingなど国内外で多くの発表を行ってきた。 その他にも動学的貿易モデルに内生的時間選好を導入した研究を行っている。一般的に動学的へクシャー・オリーンモデルの均衡においては完全特化が生じるのであるが、内生的時間選好を導入することでこの欠点を解消することができる。その性質を、動学的貿易モデルの不決定性の発生に関する研究に応用することについて現在研究を始めている。
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