2007 Fiscal Year Annual Research Report
LHC加速器実験による超高エネルギー宇宙線の大気シャワーモデルの研究
Project/Area Number |
07J05437
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
毛受 弘彰 Nagoya University, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | LHCf実験 / 超高エネルギー宇宙線 / LHC加速器 |
Research Abstract |
私が参加しているLHCf実験は、CERN研究所で建設中のLHC(Large Hadron Collider)加速器を用いて実験室系で10^<17>eVのハドロン相互作用を測定することで、超高エネルギー宇宙線が地球大気と衝突する際の相互作用モデルを検証することを目的としている。LHCf実験のPhase I測定は、LHC加速器の稼動初期のビーム調整期間である平成20年度夏の測定を予定している。平成19年度は、LHCf実験にとって測定に向けてのハードウェア最終準備の年であったといえる。平成19年4月にイタリアが担当している2台目の検出器(日本部ループとイタリアグループが共同で製作しているArm2検出器)のシリコン検出器部が完成し、日本が担当しているカロリーメータ部と組み合わせて、検出器を完成させた。また、Arm#2検出器とすでに完成していた1台目の検出器(主に日本が担当しているArm1検出器)をCERN研究所のSPS加速器を用いて検出器の性能試験を行った後、LHCビームラインへの最終設置を行った。これらと並行して測定のためのデータテイキングシステムの準備も進んだ。これらにより実験のための準備をほぼ整い、測定に向けてLHC加速器の稼動開始を待つばかりである。本研究費補助金は、私が実験準備のためにCERN研究所へ出張する際の旅費として使用された他、実験準備および実験に必要な物品の購入に使われた。
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Research Products
(5 results)