2009 Fiscal Year Annual Research Report
非接触インピーダンスイメージャの医療応用に関する研究
Project/Area Number |
07J05527
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川原 知洋 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 非接触センシング / 医療応用 / 機械インピーダンス |
Research Abstract |
本研究では,環境に対して空気噴流を印加し,そのダイナミックな応答を広範囲にわたって取得することで,広範囲の機械インピーダンス特性を測定する非接触インピーダンスイメージャの医療応用について取り扱う.本年度は,主に開発したセンサシステムを用いた臨床試験を行った.まず,開発したセンサシステムを用いて臨床試験を行った.試験に際しては広島大学病院の倫理委員会の承認,及び患者さんの承諾を得ている.事前にセンサヘッドの部品をそれぞれ滅菌し,試験を行う際に手術室で組み立てた.滅菌によるセンサヘッドへの影響はほとんど確認できなかった.試験では,胸腔鏡下手術中に肺に空気パルスを当て,その時の肺表面を伝達する表面波を計測した.最終的に10例の臨床実験を行い,実験結果より空気ノズルと光学式距離計の幅について最適な値を算出した.また,照明や拍動などの臨床における特有の問題についても影響が少ないことを確認した.なお,実際に実験中に肺中の腫瘍をリアルタイムに検出できた事例も確認できた.また,本課題の派生的なテーマとして提案している「ブロードビューカメラシステム」についても研究を進めた.今年度は,カメラユニットの取り付け方法を新たに提案し,カメラユニットを体内で組み立てる構造にすることによって,従来の手術環境をほとんど変更することなくカメラを体内に配置できることを示した.最終的に4例の動物実験を行い,実際に腹腔鏡手術を模擬した環境で2-3時間程度カメラユニットを駆動させることで,提案手法の有用性を確認することができた.さらに,カメラユニットで記録した術具先端の動きを画像処理により抽出することで,モニタリングシステムとしても応用することが可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)