2007 Fiscal Year Annual Research Report
非接触インピーダンスイメージャの医療応用に関する研究
Project/Area Number |
07J05527
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川原 知洋 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 非接触センシング / 医療応用 / 機械インピーダンス |
Research Abstract |
本研究では,環境に対して空気噴流を印加し,そのダイナミックな応答を広範囲にわたって取得することで,広範囲の機械インピーダンス特性を測定する非接触インピーダンスイメージャの医療応用について取り扱う.本年度は,これまで開発したセンサを用いて摘出臓器(肺)や動物実験を行うことを予定していたが,院内の倫理委員会での審査を通過し,臨床試験を行うことが現実的となったため,急遽臨床試験用のセンサシステムの開発を進めることにした. まず,空気圧を利用したセンサの安全性の確認のために,豚の肺を用いてダメージの検証を行った.豚の肺を実際の手術と同じような環境で測定し,測定した豚の肺を病理検査することで組織レベルの損傷を調べ,想定する印加圧力では肺に対してダメージはほとんど問題にならないことを確認した.一方,手術室用のセンサシステムについては,これまでの研究成果を基にバッファタンクや電磁弁,圧力センサといった部品を同一ユニットに組み込んで,コンパクトなシステムを開発した.このシステムでは手術室に備え付けの空気圧源から空気をシステムに供給し,空気出力口にはエアフィルタを取り付けることで清潔性を保つ工夫を行っており,センサヘッドは繰り返し滅菌ができるような素材で作成している.今後は開発システムの検証が終わり次第,実際の臨床現場で実際の手術中に測定を行っていく予定である. また,今年度十分に進められなかった,臓器硬さの調査やシミュレーションなどといった基礎研究についても次年度で積極的に進めていく予定である.
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Research Products
(5 results)