2007 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡せん断乱流における速度・圧力相関に関する実験的研究
Project/Area Number |
07J05711
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中 吉嗣 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 非平衡せん断乱流 / 速度・圧力相関 / 計測手法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、変動全圧プローブを用いた変動速度・圧力の同時測定である。既存の手法である変動静圧プローブを用いた速度・圧力の同時測定と比較した本手法の主な利点は、高い空間解像度にある。ただ、本手法では変動圧力を間接的に評価するため、変動圧力が正しく得られるかどうかについて、不明な点が残っており、この点について検討が必要であった。 今年度は、変動全圧・速度の同時測定装置を製作し、その基本的な特性として変動全圧測定プローブの角度特性、周波数応答を調査した。その結果から、間接的に変動圧力を求める際に、変動速度・圧力信号の周波数特性を一致させる必要があることを示した。また、変動全圧プローブとX型熱線流速プローブの相互干渉の影響に関して評価を行った。その結果、相互干渉を避けながら、プローブ間距離を1.0mmに近づけられることを確認した。 構築した変動速度・圧力の同時計測手法を用いて、乱流混合層における測定を行い、結果を既存の手法と比較した。変動圧力の2次モーメントに関しては両者に差が見られたが、3次モーメントの符号、速度・圧力相関の分布の傾向に関してはおおむね一致を見せた。 本研究では、テストケースとして翼端渦流れに着目し、3次元複雑乱流における速度・圧力相関の、乱流エネルギーバランスへの寄与の解明を目的としている。今年度は、その準備として、翼端渦流れを実験室に再現し、その乱流速度場測定を行った。その結果、翼端渦の発達が確認され、下流へ向かうとともに渦中心の乱れが増大し、主流に沿う方向の平均速度は減少することが確認された。
|
Research Products
(5 results)