2007 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシアにおけるダーワ・カンプスの発展とイスラーム思想の影響に関する研究
Project/Area Number |
07J05991
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野中 葉 Keio University, 大学院・政策・メディア研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | インドネシア / イスラーム / ダアワ / イスラーム思想 / 大学生 / 学生運動 / サルマンモスク / ムスリム同胞団 |
Research Abstract |
本研究は、インドネシアにおいて、ダアワ・カンプスと呼ばれる、大学での学生たちのイスラーム運動に注目し、その歴史と実態を明らかにし、将来性を展望するものである。博士課程の2年目にあたる当年は、研究の調査の期間と位置づけ、調査地であるインドネシアにおいて、2週間から1ヶ月程度の現地調査を計4回実施した。 調査日程と、実施場所は、以下の通り。 1. 平成19年6月19日〜7月4日、ジャカルタ、バンドゥン 2. 同9月3日〜14日、ジャカルタ、バンドゥン 3. 同11月28日〜12月19日、ジャカルタ、バンドゥン、ジョグジャカルタ、スラバヤ 4. 平成20年2月28日〜3月13日、ジャカルタ、バンドゥン、スラバヤ、パレンバン 調査内容は、大きく2種類に分けられる。一つは、インドネシアの大学におけるイスラームのダアワ活動の歴史を明らかにすること、またもう一つは、大学における現在のダアワ活動の実態を把握することである。 前者では、かつての活動家たちへのインタビューと、関連資料、先行文献の収集を行った。ダアワ活動の歴史が長いインドネシア大学と、バンドゥン工科大学の卒業生たちに会い、かつての活動内容や現在の暮らしぶり、ダアワ活動のその後の展開などを聞き取り調査した。資料収集や文献調査は、各大学や大学モスクの図書館、また国立図書館などで、関連テーマでの学位論文、関連の新聞雑誌記事や小冊子などを収集した。 後者では、各地での主要大学を訪れ、学生ダアワ組織の活動内容を参与観察、学生の活動家たちへのインタビュー、学生へのアンケートを実施した。インタビューは、主に、各大学のダアワ組織の代表や運営メンバー幹部たちへの聞き取り。また、アンケートは、学生たちの家庭環境、教育内容、イスラームに対する意識、支持する政党や影響を受けた書籍など聞くもの。各大学の運営メンバーに記入を依頼し、合計で150程度のサンプルを収集した。
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