2007 Fiscal Year Annual Research Report
筋系譜ライブイメージングによる筋形成の時空間的制御におけるミオスタチン機能の解明
Project/Area Number |
07J06123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 文規 Kyoto University, 再生医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | myostatin / GDF-8 / zebrafish / myogenesis / embryogenesis |
Research Abstract |
まずゼブラフィッシュにおけるmyostatin(zMstn)の機能がマウスにおけるMstnの機能(筋肉量の負の制御)と同等なものであるかをモルフォリノインジェクションによるzMstnの翻訳阻害により調べた。 Mstnノックアウトマウスと同様の筋肉量の増加という表現系を期待したが、筋肉量に顕著な差は認められなかった。これは、インジェクション操作による胚へのダメージにより個体差が大きくなってしまうこと、モルフォリノによる翻訳阻害効果は全ての胚で一様ではないこと、またモルフォリノによる翻訳阻害は一過性であり持続的な翻訳阻害ができないことが原因であると考えられた。 そこで、インジェクショ、ン操作を伴わずzMstnの機能を亢進あるいは抑制するために、筋肉特異的発現プロモーター(α-actin promoter)を用いて、zMstn full(Mstnの機能亢進)、活性型zMstnに結合してその活性を抑制することが知られているzMstn-propeptide(Mstnの機能抑制),zMstn1-ΔBMP1 cleavage site-propeptide(Mstnの機能抑制)を筋肉特異的に発現するトランスジェニックゼブラフィッシュをそれぞれ作出した。 F_1 lineを観察したところzMstn full lineでは、controlと比較して背側の筋肉量に減少の傾向がみられた。逆にzMstn-propeptide 及び zMstnl-ΔBMP1 cleavage site-propeptide lineでは背側の筋肉量に増加の傾向がみられた。 このことから、ゼブラフィッシュにおけるmyostatinの機能がマウスと同じ筋肉量の負の制御であることが示唆され、インジェクション操作を伴わずに安定的にzMSTNの機能元進・抑制した胚を実験に用いることが可能となった。
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Research Products
(2 results)