2007 Fiscal Year Annual Research Report
発達中の種子における葉緑体PIIを介した炭素代謝と窒素代謝の代謝制御機構の解明
Project/Area Number |
07J06162
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蓑田 歩 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 種子 / スクリーニング |
Research Abstract |
植物の種子は、次世代の胚の形成とその成長に必要な栄養の保存に特化した非常にユニークな組織であると同時に、約2週間の発達の過程で、葉緑体の発達と分解がおこることから、植物細胞の生長と老化のモデルとしても興味深い。私は、栄養に応答して代謝、生長の調節に関わるPIIを含む制御因子が種子の発達段階で特徴的な発現パターンを示すことに注目し、それぞれと相互作用する新規因子を同定することで、植物が栄養に応答して生長を制御する機構の一端を明らかにすることを目的として研究を進めている。 本年度は、世代時間の長い植物において新規相互作用因子を同定するためのハイスループットスクリーニング系として、アラビドプシスのプロトプラストスクリーニング系の確立に最もカを注いだ。緑葉から単離したプロトプラストで過剰発現したmycタグを融合したTOR活性ドメインに対して、抗myc抗体による免疫沈降を行い、回収した画分をLC/MS/MSで解析することで、いくつかの相互作用因子の候補を得た。現在、これらの候補因子が実際にTORと結合するかどうかについて確認実験を行っており、2年度の早い段階で、ハイスループットスクリーニング系を確立し、新規相互作用因子の同定を行いたいと考えている。 上記のプロトプラストスクリニーング系と平行して、TORとPIIにタグを付加した過剰発現体と特異的抗体の作製、プルダウンアッセイを行うことで、新規相互作用因子の同定を進めている。
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