2008 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧条件下における無水・含水玄武岩マグマの密度及び構造の決定
Project/Area Number |
07J06366
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂巻 竜也 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マグマ / 密度 / 構造 / 高温高圧 / 水 / 放射光 / 玄武岩 / 火成活動 |
Research Abstract |
地球内部の分化にはマグマの移動が密接に関与しており、マグマの様々な物性を調べることは火成活動や地球の進化を解明する上で重要である。特にマグマの密度を求めることは、過去における地球の進化から現在の地球の構造を解明する上で不可欠な研究となってくる。また、圧力増加に伴うマグマの物性変化がどのような構造変化に起因しているのかを解明し、マグマの構造変化様式を一般化することは重要である。そのためには地球内部の条件を再現した高温高圧条件下においてマグマの密度測定・構造測定を行う必要がある。 上記にあるような本研究の目的である高温高圧下における玄武岩マグマの密度及び構造の決定に向けて、SPring-8などの大型放射光施設を利用し、実験を重ねている。2年目の目標として掲げていたエネルギー分散X線回折法を用いた玄武岩マグマの構造解析に関して、当初の予定通り無水条件下において約6GPaの圧力条件まで実験に成功し、圧力起因の構造変化を明らかにした。玄武岩マグマの密度測定結果と比較することによって、玄武岩マグマの圧力増加に伴う高密度化が中距離構造の収縮に起因していることを解明した。また、本研究によって得られた貴重な成果を世界に発信すべく国際学会のAGUで発表した。 X線吸収法によるマグマの密度測定は、玄武岩マグマだけでなく組成の異なるペリドタイトマグマに関しても行い、約5GPaまでの圧力条件下において無水・含水条件下において密度測定に成功している。非常に重要な結果が得られたため、論文としてまとめ、American Mineralogist、Earth and Planetary Science Lettersに投稿している。
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Research Products
(3 results)