2007 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧条件下における無水・含水玄武岩マグマの密度及び構造の決定
Project/Area Number |
07J06366
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂巻 竜也 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マグマ / 密度 / 構造 / 高温高圧 / 水 / 放射光 / 玄武岩 / 火成活動 |
Research Abstract |
地球内部の分化にはマグマの移動が密接に関与しており、マグマの様々な物性を調べることは火成活動や地球の進化を解明する上で重要である。特にマグマの密度を求めることは、過去における地球の進化から現在の地球の構造を解明する上で不可欠な研究となってくる。また、圧力増加に伴うマグマの物性変化がどのような構造変化に起因しているのかを解明し、マグマの構造変化様式を一般化することは重要である。そのためには地球内部の条件を再現した条件下において実験を行う必要があり、温度や圧力にだけ着目した高温高圧下の実験を行うのではなく、含水条件下での実験を行うことによって水の効果を定量的に議論する必要がある。 上記にあるような本研究の目的である高温高圧下における玄武岩マグマの密度及び構造の決定に向けて、SPring-8などの大型放射光施設を利用し、実験を重ねている。1年目の目標として掲げていたX線吸収法による含水マグマの密度測定に関しては、当初の予定通り約5GPaまでの圧力条件下において密度測定に成功している。高温高圧条件下における水の部分モル体積を計算によって得て、マグマの密度に対する水の影響を定量的に議論することを可能にした。 また2年目の目標であった玄武岩マグマの構造解析に関しても既に着手し始めており、無水条件下において約5GPaの圧力条件までにおける実験をし、現在その実験結果について解析中である。解析によって得られた玄武岩マグマの構造と既に得られている密度の結果を比較し、玄武岩マグマについて多角的に理解していくつもりである。今後は含水条件下における玄武岩マグマの構造決定を目指し、実験を進めていく予定であり、水のマグマの構造に及ぼす影響を定量的に議論していきたいと考えている。
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Research Products
(8 results)