2007 Fiscal Year Annual Research Report
アセトアミノフェン肝障害の発症メカニズムの解明および遺伝子治療に関する研究
Project/Area Number |
07J06479
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
西田 直史 Tottori University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(CDI)
|
Keywords | アセトアミノフェン肝障害 / マウス初代培養肝細胞 / リン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシダーゼ / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
19年度はリン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)遺伝子導入アデノウイルスベクターの構築およびPHGPxをマウス初代培養肝細胞に高発現させる研究を行った。 1.リン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)アデノウイルスベクターの構築 本研究の最終目的は膜脂質過酸化を抑制する3種類のPHGPx(ミトコンドリア型、非ミトコンドリア型、核小体型)をオルガネラ特異的に発現させたマウス初代培養肝細胞を用いて、アセトアミノフェン肝障害の発症機序を解明することである。そのためにまず、それぞれのPHGPx遺伝子導入したアデノウイルスベクターを作製した。作製は、本大学生命科学科分子生物学教室と共同で行った。 2.マウス初代肝細胞培養系の確立 6〜10週齢の雄性C57BL/6マウスよりコラゲナーゼ灌流法で肝細胞を分離し、初代肝細胞培養系を確立した。 3.PHGPx遺伝子の初代培養肝細胞への導入 まずミトコンドリア型および非ミトコンドリア型PHGPxアデノウイルスベクターをマウス初代培養肝細胞に感染させ、PHGPxの発現をウエスタンブロット法にて測定した。アデノウイルス感染後、細胞を回収しPHGPxの発現を調べたところ、PHGPxアデノウイルス感染細胞において時間依存的、濃度依存的なPHGPxの発現増加がみられた。対照群としてLacZアデノウイルスを感染させたがPHGPx発現への影響はみられなかった。これにより、マウス初代培養肝細胞にPHGPxを高発現させることが可能となった。
|