2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J06506
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大串 敦 Hokkaido University, スラブ研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ソ連崩壊 / ソ連共産党 / 共産党官僚機構 / 体制転換 |
Research Abstract |
ソ連統治機構の崩壊を分析する本研究のテーマから見て、平成19年度の研究成果として最も重要なものは、単著The Demise of the Soviet Communist Party(Routledge,2008)の刊行であった。本書は、ソ連統治機構の中核であった、ソ連共産党の自壊過程を、特にその官僚機構に焦点を当て、跡づけ、分析したものである。テーマの重要性、資料的新しさ、党財政などの研究視角の新しさと、イギリスの大手学術出版社からの英語での公刊である点などから、世界的な反響を期待できると思われる。また関係稿として、イギリスのロシア・東欧研究を代表する雑誌、Euope-Asia Studiesに"Why Did CPSU Reform Fail? The 28th Party Congress Reconsidered"を発表した。これは、ソ連共産党最後の党大会となった、第28回党大会において、党改革運動がなぜ失敗したのかを考察したものである。 また、ソ連の統治機構の崩壊を課題として研究を進めているが、そのためにも現在の統治機構の再構築を視野に含めることが望ましいと考えるにいたったため、若干の現状分析に着手した。それが、現在の与党「統一ロシア」に関する一連の論文である。
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Research Products
(5 results)