2008 Fiscal Year Annual Research Report
超精密ステージ姿勢制御のための光学式マイクロ3軸角度センサに関する研究
Project/Area Number |
07J06622
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 悠佑 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 3軸角度センサ / レーザオートコリメーション法 / 作動距離 |
Research Abstract |
本研究は,超精密ステージに代表される直動機構の姿勢制御に応用するために,3軸回りの微小角度情報を高感度かつ高速に検出可能な小型光学式3軸角度センサの開発を目的としている.今年度は研究実施計画における「3軸角度センサの長作動距離化」に先立ち,評価方法の検討も含めて2軸角度センサの長作動距離における出力評価を行った.ここで,作動距離は角度センサからターゲットまでの距離と定義しており,超精密ステージの姿勢制御に応用する観点から,ターゲットの光軸方向への移動範囲を0mm-500mmとした.この範囲におけるセンサ特性について,新たに製作した2軸角度センサを用いて評価したところ,ターゲットの位置により一定の角度変化に対して最大で10%程度出力値の変化が見受けられた.このため,この原因について調査・解析を行った.その結果,最も大きな原因はセンサから出力される平行光の回折による拡がりである事が分かった.超精密の角度計測に応用する事を鑑み,この拡がりに起因する出力変化が±1%以下となるように,幾何光学を基にした光学シミュレーションを用いてセンサ光学系の設計値を改善し,目標値を達成した.今回製作した2軸角度センサの角度分解能/角度測定範囲はΔθ_Y:±0.01秒/±15秒,Δθ_Z:±0.01秒/±15秒であり,測定の精度は0mm-500mmの作動距離においてΔθ_Y:±0.08秒,Δθ_Z:±0.13秒であった.またセンササイズは60mm×80mm×49mm(W×L×H)である.今後の課題として,2軸角度センサの更なる高精度化,3軸角度センサのΔθ_X方向の高感度化,小型化並びに長作動距離化を予定している.
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Research Products
(7 results)