2008 Fiscal Year Annual Research Report
μ-TAS適用超小型ポンプ開発を目的とした蚊の吸血機能の解明
Project/Area Number |
07J06725
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
菊地 謙次 Toyo University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | マイクロ流体 / 蚊の吸血機構 / マイクロPIV / 生体流れ |
Research Abstract |
蚊の吸血性能に関して,工学的アプローチにより実験的に調べてきた結果.(1)周期的な吸い込みと1周期中の規則的血液吸い込み速度変動.(2)蚊吸血針内における速度分布,(3)蚊頭部(ポンプを含む)の断層像,(4)吸血針内部表面組織の表面構造,(5)頭部内に備わる2連ポンプのポンプ運動周期,を計測するに至った.その成果として,蚊の吸血機構における吸い込み流量1.32×10^<-11>m^3/s,吸い込み出力は2.37×10^<-7>Wであることが明らかとなった.蚊の頭部内に二つのポンプはほぼ逆位相で運動していることが明らかとなり,これまで未解明であったポンプの運動周期を定量的に計測するに至った.蚊の吸血機構の出力は,既存の人工マイクロポンプと出力を比較すると最小のマイクロポンプと比べ約10,000分の一であるものの,容積は約1,000分の一となり寸法に対する効率は非常に高く,高効率人工ポンプと同等の効率で駆動されていることが明らかとなった.その蚊の吸血ポンプの断面形状は,拡張時にルーローの三角形の形状を成すことが明らかとなった.さらに幾何学的にルーローの三角形の膨張比を算出すると,他の多角定幅図形より大きい膨張比であることが明らかとなった.このルーローの三角形を利用したマイクロロータリーポンプの設計を行い,その模型を作り性能評価を行った.
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Research Products
(5 results)