2008 Fiscal Year Annual Research Report
組織再生のためのナノ・マイクロ三次元ガイドフレーム構造の作製
Project/Area Number |
07J06786
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐藤 寛暢 Waseda University, 理工学術院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 三次元構造体 / 光重合性高分子 / マイクロリアクタ |
Research Abstract |
事故や病気で失った体の一部を幹細胞等を用いて再構築する再生医療が注目されている。本研究では、臓器や組織を三次元的に再生するための足場となる、ナノ・マイクロメートルサイズの三次元構造体の作製を目的とする。本年度は、裏面露光法により作製した三次元構造体に、触媒能を付与する技術の開発を行った。無機触媒として二酸化チタンを有機触媒として酵素を固定化する方法を検討した。無機触媒粒子の固定化法として、SU-8(フォトレジスト)と二酸化チタン粒子の混合液を三次元構造体に塗布する方法を検討した。三次元構造体への選択的な塗布を実現するため、Cr薄膜の犠牲層エッチングを用いた。二酸化チタン微粒子を強固に固定化するためには、紫外線照射と高温での加熱が有効であることを確認した。有機触媒である酵素を固定化するには、上記のような高温加熱を用いることはできない。そこで、光重合反応性を持つ高分子中に酵素を内包する方法を検討した。裏面露光法により作製するフォトレジスト構造体の表面に光重合性高分子膜を形成するため、Siとcrの同心円パターンをフォトマスクとして用いる。はじめにCr膜をフォトマスクとして三次元構造体を作製したのち、CrをエッチングしSiパターンを露出させる。その後、酵素を含んだ光重合性高分子を塗布しSiパターンをフォトマスクとして再び紫外線照射を行うことにより、三次元構造体表面に選択的に重合膜を形成することができる。酵素反応としてリシフェリン-ルシフェラーゼ反応による発光を確認した。これにより紫外線照射による酵素の変性がないことを確認した。以上の水方法によって、広い表面積をもったマイクロリアクタの実現に目途を付けた。
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Research Products
(4 results)